下関市内にて、特殊な工法による石積みの補強工事

ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。下関市から北九州を中心に、お墓専門にお仕事をさせていただいております、天の石材の天野です。下関市内にて、特殊な工法による石積みの補強工事をさせていただきましたので、工事の様子をご紹介いたします!

石積補強工事

下関市内にて、「石積みが崩れそうなので補強工事をしてほしい」というご相談をいただきました。早速現地の様子を確認させていただきました。

 

こちらがその石積みです。細い入り組んだ道に面しています。よく見ると、長い年月が経って穴がいていたり隙間が大きくなっていたりといった箇所が見られます。すぐ下が住宅になっているので、「もし崩れてきたら大変」と補強工事をご希望でした。

 

近付いて見ると、上の方は少し反ってきているようです。状況を確認して、普通の石積み補強では難しいため、専門の業者さんと協力して、特殊な工法を使って補強工事を行うことになりました。

 

まずは現状確認のため、工事区間の写真を撮ります。横に張られている紐からも分かるように、石がデコボコしています。この上はお庭になっているのですが、樹木がたくさんあるので、その根が張って石を押していることも考えられました。

 

図面

現地確認をして、工事のための図面を作成しました。斜線部分が今回工事を行う箇所で、どのくらいズレがあるか等を記しています。

 

石積みの間に杭を打つための穴をあけています。全部塞いでしまうと水が流れ出る場所がなくなってしまい、それも危険なので、水抜き穴も兼ねて杭を打ちます。

 

こちらが打ち込む杭です。専門の業者さんと打ち合わせをして用意してもらいました。

 

あけた穴に杭を打ち込んでいきます。手作業で打ちこみます。

 

打ち込んだ穴には、スポンジのようなメッシュ状のものを入れます。

 

水抜きを確保したら、今回の特殊な工法に使用する専用のセメントを隙間に注入します。こうすることで、石積み全体を一体化させてしまう形です。

 

中がしっかりと固まったら、表面に目地を入れていきます。

 

きれいに目地を入れたら完成です。白い目地部分の所々に見える黒っぽい部分が、水抜き用のメッシュを入れたところです。

 

上から見たところです。上も石積みがむき出しになっていたので、石積みを一体化させるとともにここにもコンクリートを打って仕上げました。 工事完了後、お客様には現地で以前のお写真を見ながら仕上がりを確認していただき、工事方法のご説明も行いました。お客様は「安心しました」とホッとされたご様子で、「これで近所の方にも迷惑をかけなくて済みそうです」とおっしゃっていました。このたびは当社に工事をお任せいただきまして、ありがとうございました。

今回は、専門の業者さんと協力して石積みの補強工事を行いました。石積みを一旦解体して積み直す方法は色々な面から難しいため、今の状態のまま補強をして対応する必要がありましたが、こうした特殊な工法があるということもとても勉強になりましたし、これならかなり強くなるなと思いました。普段とは違う工事で、さまざまな学びがあったお仕事になりました。